甲南女子大学 2026年度 総合型選抜(専願)徹底解説
甲南女子大学の2026年度総合型選抜(専願)について、入試要項に基づいた詳しい情報を提供します。
本学を強く希望する皆さんにとって、この制度を深く理解することは合格への第一歩です。
甲南女子大学の総合型選抜は、甲南女子大学への進学を強く希望する方を対象とした入試制度です。
大学の理念・教育方針を理解し、各学科/専攻が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に照らして、多角的な視点から適性が評価されます。
この選抜は「専願」であり、合格した場合は必ず甲南女子大学に入学することを確約できる必要があります。
総合型選抜の概要と特徴
総合型選抜は、単なる学力試験だけでなく、これまでの学修や活動実績、面接や小論文などを通して、皆さんの意欲や適性を総合的に評価する入試です。
甲南女子大学の総合型選抜は、大学の理念及び教育方針に基づき、各学科・専攻が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に照らして、志望学科・専攻の学生としての適性を多面的に検討し、合否を判定されます。
この選抜は適性を重視するため、出願に先立ってエントリーが必要となります。
エントリー後、総合型選抜セミナーや学科面談、体験授業などを通して、大学の理念や教育方針、志望学科・専攻での学びについて十分に理解を深めることが求められています。
エントリーから学科面談修了までのプロセスは選考ではなく、受験生と大学の学びのマッチングを目的としています。
選考では、志望学科・専攻で学ぶことの抱負と意欲、各学科・専攻が求める能力を測る試験、これまでの勉学・活動実績を組み合わせて、総合的に評価が行われます。
なお、総合型選抜は「専願」であり、合格した場合は必ず本学に入学することを確約できる者が出願できます。
甲南女子大学は、この制度による入学者に、大学の理念及び教育方針を理解し、それぞれの学科・専攻の特色を体現する学生になることを期待しています。
総合型選抜セミナー動画の視聴や、オープンキャンパスでの体験授業参加、学科の授業動画視聴などを通して、学びへの理解を深めることが推奨されています。
2026年4月には、社会学部 総合社会学科(仮称・設置構想中)が新設予定、教育学部 子ども教育学科(仮称・構想中)は名称変更予定です。
総合型選抜のステップと日程
総合型選抜は、以下の流れで実施されます。
1. 総合型選抜エントリー: 志望学科/専攻を決め、Webからエントリーします。エントリー期間は6月1日(日)から9月7日(日)です。
2. 総合型選抜セミナー動画視聴: 総合型選抜全体の流れを確認するための動画を視聴します。
3. 学びの理解を深める活動: オープンキャンパスでの体験授業、授業動画視聴、甲南女子大学パンフレット・ホームページ確認などを通して、志望学科/専攻への理解を深めます。
4. 学科面談(事前予約制):教員との個別面談です。志望動機の確認や学びに関する疑問解消、出願に向けた理解深化が目的です。
日程はオープンキャンパス当日に実施され、予約時間により対面またはオンライン(Zoom)で行われます。
予約は実施日の前々日15時まで、面談票の提出が必要です。
5. 出願: エントリーと学科面談修了後、出願が可能になります。
出願期間は9月1日(月)から9月16日(火)です。出願から入学検定料(35,000円)が必要です。
6. 選考: 選考日は10月4日(土)です。個別に時間が指定されることがあります。
7. 合格発表: 合格発表日は10月9日(木)です。
8. 入学手続: 入学手続締切日は10月23日(木)です。
出願資格
総合型選抜に出願できるのは、次の①から③すべての条件に該当する女子です。
① 学歴に関する条件
高等学校または中等教育学校を卒業した者、および2026年3月卒業見込みの者。
通常の課程による12年の学校教育を修了した者、および2026年3月修了見込みの者。
学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者、および2026年3月31日までにこれに該当する見込みの者。
② 専願に関する条件
甲南女子大学を専願し、合格した場合は甲南女子大学に必ず入学することを確約できる者。
③ エントリーに関する条件
エントリー手続きを終了したもの(学科面談修了も含む)
各学部・学科/専攻の選考方法と求める学生像
総合型選抜では、各学科/専攻が定める選考方法と評価ポイントに基づき、多面的に評価が行われます。
志望学科/専攻の「求める学生像」と「評価のポイント」をよく理解し、自身の経験や強みをどのようにアピールできるかを考えることが重要です。
以下に、一部の学部・学科/専攻の選考方法と評価ポイントの概要を示します。
文学部
日本語日本文化学科
選考方法: 面接(課題文提示)、書類審査。
求める学生像: 日本語や日本文化、コミュニケーション能力、ホスピタリティに強い関心を持つ学生。柔軟な思考力、コミュニケーション能力、知識・教養に基づく判断力、協働性・主体性、人間性、日本語日本文化への強い関心・意欲、必要な基礎学力(主要教科)を持つ人。
評価のポイント: 関心・意欲(日本語/日本文化への広い関心と学ぶ意欲、学びたい分野への関心・意欲)、活動実績(特筆すべき活動・経験・特技)、思考力・表現力(課題文の内容把握と自身の考えを具体的に述べる力)。
面接では提示された課題文に対する考えを具体的に述べることが求められます。
メディア表現学科
選考方法: グループ面接、書類審査。
求める学生像: 多様なメディア表現に関心を持ち、メディア表現と人・社会の関係性を学びたい学生。
多彩なメディアを柔軟に使い問題を解決する思考力、自己表現と他者に伝えるコミュニケーション能力、知識・教養・感性に基づく判断力と適切なメディアでの表現力、幅広いメディア表現への関心・意欲、表現を行う強い意志、文化・創作活動を尊重する心、必要な基礎学力(主要教科)と豊かな感性、主体的な自己表現力、チームでの協働性・人間性を持つ人。
評価のポイント: グループ面接では、メディア表現への強い関心を簡潔かつ具体的に示し、2分以内で自己PRを行うことが求められます(資料や作品提示を含む)。
国際学部
国際英語学科
選考方法: 面接(プレゼンテーション含む)、書類審査。
求める学生像: 英語や英語圏の文化・社会に関心を持ち、英語力を活かすことや留学に意欲のある学生。CEFR A2レベル以上の英語運用能力、主要教科の知識に基づく批判的思考力や論理的表現力、英語習得や学習への主体性、多様な人々との協働態度を持つ人。
評価のポイント: 英語や英語圏文化への学習意欲(具体的な経験)、積極性・リーダーシップ(高校までの経験・実績)、将来像(確かな自己分析)、英語の基礎的なコミュニケーション能力が備わっているかが評価されます。
多文化コミュニケーション学科
選考方法: 面接(プレゼンテーション含む)、小論文(出願時提出)、書類審査。
求める学生像: 文化背景の異なる多様な人々が共存する社会で生きるための「ことば」「国際教養」「行動力」を総合的に学びたい学生。世界や多様な人々との交流意欲、グローバル社会の課題解決への積極性、外国語の高度な運用能力獲得を目指す人、異文化理解を探求することに関心を持つ人。CEFR A2レベル以上の外国語基礎力、グローバル社会の課題に関する基礎知識、批判的思考力、論理的判断力、言語表現力、多様な人々と協働し社会構築を目指す主体性を持つ人。
評価のポイント:
Ⅰ: 外国語検定(CEFR A2以上)、ボランティア経験、国際交流経験、国際情勢/社会問題の知識と思考力のうち、いずれか1つ以上を満たしていること。
Ⅱ: Ⅰで選んだ項目に関する体験や考えたこと(外国語、ボランティア、国際交流、国際情勢/社会問題)に基づき、総合的に評価されます。
心理学部
心理学科
選考方法: 面接、書類審査。
求める学生像: 人の行動や心理に強い関心を持ち、多角的な視野で客観的に理解しようとする姿勢を持つ学生。幅広い心理学領域を学ぶための基礎学力(主要教科)、社会や課題に気づきデータに基づき意見をまとめ表現できる思考力・判断力・表現力、主体的・積極的に学ぶ意欲、少人数クラスでのグループワークに適応し参加する態度を持つ人。
評価のポイント: 情報リテラシー(Excel, Word, PowerPointの基本操作)。
高校までの主体的な活動経験(生徒会、部活、ボランティアなど)における人との関わり方や関心の高さ。
これらの活動経験は志望理由書に含めることが推奨されています。
教育学部
子ども教育学科
選考方法: 面接、書類審査。
求める学生像: 子どもや保育・教育に関心を持ち、学びを深め、資格取得・活用を通して社会に貢献しようとする学生。保育士資格や教員免許状の取得を目指す人。必要な基礎学力、関心・意欲、学んだことを基盤に合理的に考え判断できる思考力・判断力、適切に表現できる表現力、進んで周囲と協働できる協働性、自ら考え積極的に学ぶ主体性を持つ人。
評価のポイント: 子どもに関わる社会活動(保育所、幼稚園、児童館、福祉・医療施設でのボランティア、子供会活動、自然体験活動など)や、生徒会活動、部活動、芸術活動の経験を有することが望ましい。
面接に必要な説明能力、コミュニケーション能力、時間運用能力。資格取得に必要な作文能力。
活動経験は志望理由書に含め、それが保育者や先生としてどう活かされるかを説明することが推奨されています。
社会学部
総合社会学科(メディア社会学専攻、ビジネス社会専攻、生活環境学専攻)
選考方法: 面接、書類審査。メディア社会学専攻は面接および書類審査で評価。
求める学生像(3専攻共通): 物事を総合的に捉えて理解できる、新しい課題に率先して取り組む、人と協力して集団活動ができる、自ら学ぼうとする情熱と習慣を持つ、他者とともに主体的に行動する意欲、様々な社会現象・社会課題に関心を持つ好奇心旺盛な学生。基礎的な計算能力、論理的な思考力、科学的な分析力、主要教科の基礎的な知識を習得している人。
評価のポイント:
メディア社会学専攻: 関心のある現代文化・社会現象・社会問題について、理由と内容を具体的に説明できるか、それについて自分なりに考え分析していることを根拠を示して説明できるか。
ビジネス社会専攻: これまでのグループ活動(授業、文化祭、部活、生徒会など)における自身の役割やメンバーとの関わり方について具体的に説明できるか、入学後にどのような力をつけてグループ活動に関わりたいかを具体的に説明できるか。
生活環境学専攻: 関心のある身近な暮らしの問題について、理由と内容を具体的に説明できるか、それについて自分なりに考え分析していることを根拠を示して説明できるか。
看護リハビリテーション学部
看護学科
選考方法: 小論文(出願時提出)、面接、書類審査。
求める学生像: 知的好奇心旺盛で自身の能力向上に意欲のある、相手の立場を思いやる、多様性を尊重し国際社会に貢献する、人とかかわることに関心を持ち命や健康・生活を理解する、主体的に学び続ける、様々な人々と協力して行動する、知識・教養に基づく思慮と倫理観を持つ、コミュニケーション能力と自己表現力を持つ、柔軟な思考力と探究心を持つ学生。看護学を学ぶために必要な基礎学力を持つ人。
評価のポイント: 小論文(問いに対して根拠を示し客観的・論理的に考えを示せるか)、面接(相手への関心を持ったコミュニケーション、問いの意味理解、自己の考えを示すプレゼンテーション力)、志望理由書(確かな自己分析に基づく将来像、多様な活動実績)、調査書(主要教科の学習成績の状況(評定平均値)が3.2以上が望ましい)が総合的に評価されます。
理学療法学科
選考方法: 面接、書類審査。
求める学生像: 理学療法士を目指し、前向きで誠実な対応ができ、必要なコミュニケーション能力と高い学習意欲を持つ学生。人の役に立つことに生きがいを感じ、自己学習力があり、主要教科の基礎学力を習得し、問題解決に努力を惜しまず、物事の理解力と行動力を身につけようとし、理学療法の知識・技術を使い社会貢献を目指す意思を持つ人。
評価のポイント: 理学療法士を目指す上での前向きな思考と誠実な対応、理学療法士に必要なコミュニケーション能力、社会貢献を目指すための高い学習意欲が総合的に評価されます。
志望理由書には、志望動機を中心に、自己PR、高校での活動(リーダーシップや貢献経験)、資格・検定、留学経験なども含めて記載できます。
医療栄養学部
医療栄養学科
選考方法: 小論文、グループ面接、書類審査。
求める学生像: 食と健康に関心があり、医療栄養学を学ぶ強い意志を持ち、人間性と生命に対する畏敬の念を有する学生。思いやりの心、多様性尊重、チームワーク、必要な基礎学力(主要教科)、柔軟な思考、コミュニケーション能力、自己表現力、知識・教養に基づく判断力を持つ人。
評価のポイント: 高校で化学基礎および生物基礎を履修しており、いずれも優秀な成績を収めていることが望ましい。学部での学びに必要な読解力や文章作成能力。管理栄養士として必要なコミュニケーション能力。
出願書類について
総合型選抜の出願には、基本的に以下の書類が必要です。学科/専攻によっては追加の書類が指定されていますので、必ず確認してください。
入学願書: 甲南女子大学Webサイトより出願します。
写真データ: 甲南女子大学Webサイトよりアップロードします(出願3ヶ月以内のもの)。
調査書: 評定平均値が記載され、出身校長が証明・厳封したもの。原則、第3学年第1学期(前期)までの成績が記載されたものを提出します。
志望理由書: 志望動機を中心に、自己PR、高校での活動内容やそこから得たものなどを記入します。
学科/専攻により記述内容の指定があるため、評価のポイントを確認し、指定の書類様式をダウンロードして記入が必要です。活動経験の記述が評価される学科/専攻もあります。
その他: 各学科/専攻が指定する書類
例:多文化コミュニケーション学科は小論文(1,500~2,000字)、看護学科は小論文 が必要です。
志望理由書や面接対策のポイント
志望理由書は、学科/専攻が求める学生像や評価ポイントを踏まえて作成することが重要です。
自身の経験(活動実績、学びへの関心、将来の目標など)と、志望学科で学びたいこと、将来どう活躍したいかを具体的に結びつけて記述しましょう。
面接では、志望理由や学びへの意欲、これまでの経験について具体的に説明できるように準備が必要です。
学科によっては課題文への対応 やプレゼンテーション、グループ面接での自己PR が課されます。
甲南女子大学の総合型選抜に向けた対策
甲南女子大学の総合型選抜は、事前の準備と大学への理解度が非常に重要です。
1. 早期の情報収集とエントリー
早めに大学ホームページを確認し、入試情報を把握しましょう。
エントリー期間を確認し、忘れずエントリーしましょう。
2. 大学・学科への理解深化
オープンキャンパスや総合型選抜セミナー、学科面談などを活用し、大学の理念や学科での学び、教員との相性を確認しましょう。
3. 自己分析と志望理由の明確化
なぜ甲南女子大学で学びたいのか、その中でもなぜその学科/専攻なのか、大学で何を学び将来どうなりたいのかを具体的に考えましょう。
自身の強みやこれまでの経験が、志望学科で求められる資質とどう結びつくのかを整理しましょう。
4. 出願書類の準備
志望理由書は特に重要です。各学科/専攻の求める内容に合わせて、具体的なエピソードを交えながら、自身の熱意と適性を効果的に伝えられるように繰り返し練り上げましょう。
小論文が必要な学科の場合は、テーマに沿って論理的に記述する練習が必要です。
5. 面接対策
想定される質問への回答を準備し、模擬面接などを通して練習しましょう。
学科ごとの形式(個人面接、グループ面接、プレゼンテーション、課題文対応)に合わせた対策が必要です。コミュニケーション能力、論理的に話す力、熱意を伝える力を磨きましょう。
まとめ
甲南女子大学の総合型選抜は、あなたの熱意と大学・学科への適性を多角的に評価する入試です。
早期からの準備と、大学が提供する事前プログラムへの参加が合格への鍵となります。
志望学科/専攻の「求める学生像」を深く理解し、自身の魅力と経験を最大限に伝える準備をしっかりと行いましょう。
このガイドが、甲南女子大学の総合型選抜を目指す皆さんの助けとなれば幸いです。
ご自身の可能性を信じて、積極的にチャレンジしてください!
【本記事の作成にあたり、甲南女子大学「2026 総合型選抜(専願)ガイド」を参照しています】
(注:記載内容は変更になる場合があります。必ず大学公式ホームページで最新の情報をご確認ください。)
この記事の執筆者
大学受験の小論文・志望理由書・面接・プレゼン指導に特化した専門塾の関西入試学院
甲南女子大学 総合型選抜塾 関西入試学院
関西入試学院では経験豊富なプロ講師が受験生をサポート
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関西入試学院は、小論文・志望理由書・面接・プレゼンの専門塾として、総合型選抜・AO入試・学校推薦型選抜など多様な受験対策を行っています。
経験豊富なプロ講師が小論文・面接対策、エントリーシート・志望動機など、甲南女子大学受験に必要な対策指導を実施しています。
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